日本では使用できない不妊治療の新薬エロンバ(Elonva)で妊娠に成功しました
どうもこんにちは、シンジです。
ぼくたちはオーストラリアで不妊治療を行い、子どもの出産をしました。
その時の記録ですが、参考になる部分もあると思いますので、ここに記載しておきます。
ぼくたちは体外受精を二度行い、成功に至りました。
その際に卵巣刺激薬を使います。
卵巣刺激薬とはその名の通り、卵巣を刺激させて排卵を誘発させる薬のことです。
体外受精では、受精の確率を上げるために、卵子をできるだけ採りだします。
卵子が多く採取できれば、健康的な卵子を選ぶことができ、受精の確率も上がることになります。
一度目の体外受精で使用した排卵誘発剤ピュアゴン
一回目はアンタゴニスト法を行い、ピュアゴン(Puregon)という誘発剤を使用しました。
これはおなかに直接注射をするタイプのものです。
妻が家でおなかを出して直接注射をするのです。
はっきり言って痛そうで直接見ていられませんでした。
この時に採れた卵子の数はおそらく4つほどでした。
これは平均からいってかなり少ないらしく、お医者さんもかなり心配していました。
卵子は年齢とともに少なくなっていきます。
妻は当時36才でしたが、46才くらいの体年齢をしていると言われてしまいました。
この時は正直かなり焦りました。
比較的安易に考えていた不妊治療でしたが、現実を知れば知るほど希望を削がれてしまうように感じました。
この時は卵子が思うように育たず、残念ながら失敗に終わりました。
二度目、米Merck社の新薬、不妊治療卵巣刺激薬エロンバ
二度目のカウンセリングの際、お医者さんは妻の体年齢を気にしてか、同じ誘発剤を使うことを勧めませんでした。
また同じような結果になってしまうというのです。
そこで提案されたのが、当時オーストラリアでも認可されたばかりの新薬エロンバ(Elonva)です。
これはアメリカのMerck社が開発したもので、新しい不妊治療の卵巣刺激薬です。
EUでも2010年に承認されているもので、その後オーストラリアでは2013年に認可されていました。
参考:
新薬なので、効果や副作用がどれだけ出るか分からないと言われましたが、当時のぼく達は新薬でも何でもいいから、いい提案ならお願いしたいという気持ちはありました。
この治療は同じように注射をするのですが、注射をするのはなんと一回のみ。
ピュアゴンは毎日注射しなければなりませんでしたので、とても楽でした。
しかし一回でいいということは、けっこう強いものなのかもしれません。
日本ではまだ承認されていない
この薬、聞いたことのない人がほとんどではないでしょうか?
日本ではまだ認可されていませんので、使用したくてもできない状況にあります。
(上記のリンクの表の14番目に記載されていました。)
海外で不妊治療をするという選択
不妊治療は肉体的にも精神的にも金銭的にもすごく大変な治療です。
夫婦で力を合わせて乗りこえる意思がなければなりません。
不妊治療をすればするほど、子どもを欲しい気持ちは強くなっていきます。
そうすると、負のスパイラルにはまってしまうこともあります。
ぼくたちはオーストラリアで生活をしていて、その時になかなか子どもができずに仕方なく不妊治療を始めました。
何も知らずにオーストラリアで不妊治療を始めて、日本では使用できないエロンバという新薬に助けられることになりました。
これはかなり幸運だったと思います。
細かい事情を話すと、当時は永住権を申請中でメディケアと呼ばれる、国民健康保険のようなものに加入していました。
またプライベートの不妊治療に対応している保険にも加入して準備していました。
そのため、不妊治療もある程度保険でまかなうことができたため、金銭的にはかなり助けられました。
もしあなたが運よくオーストラリアやEU圏内に住んでいるのでしたら、ぜひ早めに治療を検討してみるとよいかと思います。
また金銭的にお困りのない方も、不妊治療に関して幅広い取り組みをしている国に行って、治療を受けてみるという選択肢はあります。
不妊治療を体験した者として、その苦しみは理解しているつもりです。
成功する方が一人でも多くなることをお祈りしています。